祖父母と生きたあの日々が、
今のわたしをつくっている。



おじいちゃんおばあちゃんと、ごはんを食べることが多かった。
テーブルにヒジをついたら怒られたけど、それ以外は優しかった。
生まれたときから二世帯ぐらし。
両親は共働きで平日はあまり家にいなかったけど、寂しい思いをしたことはなかった。
おばあちゃんが先に亡くなり、おじいちゃんはどんどん弱っていった。
ある日、おじいちゃんは、わたしをお母さんの名前で呼んだ。
お母さんの若い頃だと思い込んでいた。わたしは泣いた。
それから、おじいちゃんを家族で支える生活が始まった。
手伝いたくて、母にお願いして、おじいちゃんの朝食はわたしが作った。
おじいちゃんの天然ボケは、お笑いのボケとはぜんぜん違い、
ときどき家族でほっこり笑えた。
あいさつや礼儀、モノを大切にする心、生きるということ。
祖父母から学んだことは、わたしの人生の糧であり、誇りであり、宝物だ。

二世帯ぐらし30年、今、笑っている。

考えよう。答はある。
ヘーベルハウス

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広告主 旭化成ホームズ
業種 精密機器・産業資材・住宅・不動産
媒体 新聞
コピーライター 吉岡丈晴
掲載年度 2016年
掲載ページ 241