このろくでもない、すばらしき予想外。 この惑星の日本という国の20年を、
「失われた20年」と言う人がいる。
たしかにパッとしない時代だったのかもしれない。
バブルがはじけ、長引く不安のトンネルの中で、
それでも人々は毎日がんばって、黙々と働いてきた。
缶コーヒー片手に「まいったなぁ」とつぶやいたりしながら。

おかげさまでBOSSは20周年。
1000万円!超BOSS電!
(サントリー)

そして、もう片方の手には、ケータイだ。
この20年で、ケータイはこの国の人口を上回るほど普及した。
猫も杓子もケータイで、年中連絡を取り合っている。
この惑星の住人は、つながることが大好きらしい。

予想外につながるようになるプラチナバンド。
順次拡大中です。
(ソフトバンク)

たしかに、いまの時代。
缶コーヒー飲まなきゃやってられないし、
ケータイないと生きていけないし、

ただ、宇宙的な視野からすると、
どんなに不景気だからと言って、
内向きの発想に閉じこもったり、
まわりの顔色ばかりうかがって、無難なことしかしないようでは
この惑星の好転は望めない。
「ありえない」「とんでもない」
それくらいのことをしでかす勇気を持たないと、
この先の20年もパッとしないはずだ。

問題を先送りにして、宇宙の片隅をグルグルまわっている場合じゃない。

そもそも、この宇宙には、衝突がつきものだ。
この惑星だって、いまから数十億年前に小さな惑星が衝突を繰り返して誕生した。
そんな惑星に生まれた人間たちが、
ぶるかることを恐れてどうするというのだ。

異物との衝突が、いつも時代をおもしろくしてきた。
焼きそばとパンがぶつかって焼きそばパンが誕生したように。

そして、いま、
私の目の前にいる異物、白い犬である。
なにやら騒がしいことになりそうだ。
(宇宙人ジョーンズ)

話、長いぞ!お前!
(お父さん)

BOSS =SoftBank

NO.86223

広告主 サントリー、ソフトバンクモバイル
受賞 ファイナリスト
業種 その他(どこに属するか不明なもの)
媒体 新聞
コピーライター 照井晶博
掲載年度 2013年
掲載ページ 90