工場は、バドワイザーが眠る
ビクトリア朝の
ホテルだった。 一世紀みがいたアメリカの味。
バドワイザー歴史的品質主義

アメリカ中西部、セントルイス、この街を流れるミシシッピーの西岸に、バトワイザーの工場はある。 1870年創業後まもなく建った「ブルウ・ハウス」が現在も使用されている。当時、ドイツ系移民の多かったこの街で本場の味が誕生したのもうなずけるが、さらに重要なのは、ビールづくりに不可欠の良質な水がアメリカ大陸規模で存在するという立地条件である。高品質な麦、高品質なホップ、そして商品質な製造工程、という観点でパドワイザーのうまさの秘密を見ると、実は秘密などないことである、ともいえる。
「ブルウ・ハウス」はオープンで、誰でも見学できるし話を聞くこともできる。とはいえ初めて「ブルウ・ハウス」に足を踏み入れた者は、例外なく息をのみ言葉が出ない。そこは工場のイメージとはほど遅く、どこか美術館か古いホテルのような美しさと格調に満ちている。吹きぬけの天井からは ホップのつたを彫刻したシャンデリアがいくつも下がっている。全体の色調は白で、幾層ものバルコニーかと見まがう通路は、やはりつた模様の凝った手すりがついている。厳選された原料は、他に類を見ない時間をかける第二発酵を含めた工程を、この美しい「ブルウ・ハウス」で夢みるように過ごし、約一カ月の滞在の後美しくそしてうまいバドワイザーに生まれ変わる。

NO.8256

広告主 サントリー
業種 酒類・タバコ
媒体 新聞
コピーライター 眞木準
掲載年度 1989年
掲載ページ 41