テネシーの月明かり。 草原が古い銅版画のように見える。中天より少し下にテネシーの月が輝いている。
すでに夜露がおり、周囲は虫の声のドームだ。テネシーの月明かり、と言われる
ウイスキー、ジャック・ダニエル。そのメローな味わいは120年前と少しも変わらない
方法でつくられていた。原酒を一滴一滴、木炭に染み透らせる。高原の硬い楓
を焼いた炭だ。木炭の何かがウイスキーをメローにする。「ずっと昔はテネシーの
ほかの蒸留所も、この方法でやっていました。しかし、よそはみんな止めてしまい
ました。」ジャック・ダニエルをひとくち飲み、カーテンをせず、月光の中に眠る。
その夜、僕は遥か自分が生まれる前の、永遠に昨日のアメリカの高地を旅した。
THE GREAT TENNESSEE SIPPING WHISKEY
何ひとつ変わらないアメリカ。ジャック・ダニエル。
NO.7696
| 広告主 | サントリー |
|---|---|
| 業種 | 酒類・タバコ |
| 媒体 | 新聞 |
| コピーライター | 秋山晶 |
| 掲載年度 | 1990年 |
| 掲載ページ | 32 |