サントリー 響 郷(さと)の音 120
SE:(ぽっくりの急ぎ足)
N:ぽっくりが急ぎ足になると
京都に春が来る。
都をどりの稽古が始まる。
舞妓たちの黄色い声も洩れてくる。
SE:(「よいやさ」とかけ声)
(触れ太鼓)
N:大阪では春場所だ。
千秋楽が近づくと、
何や日が延びたなあ、と
お客の顔もゆるんでくる。
SE:(ちょんちょんときのね)
N:東京は弥生歌舞伎。
月も朧に白魚の
セリフ通りの満月が
帰りの空にかかっている。
(ちょんとひと打ち決まって)
SE:(せせらぎと小鳥)
N:ふるさとに春が来た。
僕たちのふるさとはそれぞれに
春を告げる郷の音を待っています。
SE:(こじゅけい)N:ちょっと来い、ちょっと来い
ちょっと来いと春を呼ぶのは、
こじゅけい。
SE:(野焼き)
N:秋吉台では野焼きをする。
枯れ草の灰の中から
新しい緑が生まれる。
SE:(読経)
N:東大寺のお水取り。
お水取りが終わると春が来るとみんなが言う。
SE:(読経の中から水音、水琴窟のような水のしたたり)
N:川辺では蕗の套がのびている。
つくしもそろそろ顔を出している。ふるさとに春が来た。
季節の訪れを耳で知る。
日本にいるからこそ味わえる喜びだ。
ふるさとの春にウイスキーで乾杯。
郷の音と書いて響き。
サントリーウイスキー「響」
M:♪~

NO.6082

広告主 サントリー
業種 酒類・タバコ
媒体 ラジオCM
コピーライター 藤曲厚司 中村卓司
掲載年度 1993年
掲載ページ 67

藤曲厚司ふじまがり こうじ

1990年入会