角川書店 関西ウォーカー Bタイプ 120 キダタロー:就職、新入学で、この4月から関西に住み始めた新関西人のあなた
はじめまして、私がなにわのモーツァルト キダタローです。
新関西人:はじめまして。
キダタロー:関西弁というのは、難しくはない、簡単です。
新関西人:あ、そうですか。
キダタロー:はい。もうかりまっか。
新関西人:もうかりまっか。
キダタロー:うん、これを覚えておきなはれな、誰におうても、もうかりまっか。
学校の先生にも、もうかりまっかでええわけ。
新関西人:はー
キダタロー:無職の人にも、もうかりまっか。
新関西人:へー
キダタロー:河内の方では犬にも、もうかりまっかと言うとるけどな。
新関西人:えー?
キダタロー:そやけど、もうかりまっかは、ちょっと丁寧すぎるわけ、
新関西人:はー
キダタロー:はい、もうちょっと親しい人に、どや。
新関西人:どうや。
キダタロー:いや、どうややないねん、どや。
新関西人:どや。
キダタロー:そう、この発音に3年はかかるけど、まあ辛抱してやって。
新関西人:はい
キダタロー:関西の会社の朝なんか、
「どや」「どや」「どや」「どや」「どやどや」「どや」「どや」「どや」。
ま、いうたらどや大会やな。
新関西人:そうなんですか。
キダタロー:関西人は、関西弁が日本の標準語になるのを狙っとるんや。
新関西人:へー
キダタロー:そやから、いつの日かNHKのニュースが
「みなさん、もうかりまっか」で始まって、
「ほな、さいなら」で終わる日を夢みとる。
さて、新関西人にとってもう一つ覚えとかなあかんことがあります。
関西人が愛する世界一の音楽家は、
ベートーベンでもバッハでも服部でもありません。私。
新関西人:ショパン
キダタロー:バカ私や、キダタローです。
関西人が愛する世界一の名曲はワシが作った
♪とれとれぴちぴち カニ料理
知ってるな
新関西人…知ってます。
キダタロー:間おくな。すぐ知ってますって言うて
♪とれとれぴちぴち カニ料理
知って…
新関西人:知ってます。
キダタロー:早いがな
N:関西で暮らすんだったら、この1冊、関西ウォーカー
角川書店から隔週火曜日発売
SL:関西ウォーカー
N:これで立派な関西人

NO.4745

広告主 角川書店
受賞 TCC賞
業種 マスコミ・出版
媒体 ラジオCM
コピーライター 林尚司
掲載年度 1995年
掲載ページ 325