味の素
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ボーン・イン・アフガニスタン
180 SE:時計の秒針
NA:それは二千年以上も昔の話。
アフガニスタンの山岳地帯で生まれたある兄弟が、
幼くして離ればなれになった。
SE:風の音
男?:いつかまた。
男?:きっと元気で。
NA:ふたりは再会を誓い合った。
兄は西へ旅立ち、弟は東へ向かった。
SE:市場の喧騒
NA:兄が最初にたどりついたのは現在のトルコ。
セルジューク王朝と呼ばれるその国で兄は一躍人気者となった。
NA:弟はシルクロードを旅する商人たちの荷物に身を隠して現在の中国へ。
元王朝と呼ばれるその国に弟はあたたかく迎えられた。
SE:荷馬車の音
NA:トルコを後にした兄は、ヨーロッパへ。
スペイン、フランス、イギリス、オランダ。
各地を旅するうちに気の遠くなるような時間がたっていった。
SE:波の音
NA:中国を後にした弟は、室町時代の日本へ。
のちに戦国時代をむかえることなど知る由もない彼は、
いくつもの苦難を経験することとなった。
男??:そして、数百年後。
NA:江戸時代後期の日本。ふたりはこの国で奇跡の再会を果たす。
鎖国によって閉ざされていたこの国ただひとつの貿易港「長崎」に
兄が偶然にもたどりついたのだ。
NA:兄は弟に言った。
男?:無事でよかった。
NA:弟は兄に言った。
男?:また会えた。
M:♪~
NA:兄「西洋ニンジン」と弟「東洋ニンジン」。
その起源の地であるアフガニスタンから西へと伝播していったのが、
現在私たちがよく目にするオレンジ色の西洋ニンジン。
東へと広まっていったのが、正月料理などで使われる
赤くて長い東洋ニンジン。
それは二千年以上のときを経て再会した、ある兄弟の物語。
SE:料理の音
NA:普段何気なく口にしている食べ物がたちがどこで生まれ、
どこからやってきたのか知っていますか?
NA:私たちひとりひとりがちがう人生を生きているように、
食べ物だってひとつひとつちがう物語を持っている。
食べ物の起源や生い立ちを知ることで
私たちの食事の時間はとても豊かなものになる。
NA:さあ、毎日の食事をもっと楽しんでみませんか?
SL:♪あしたのもと
味の素

NO.27533

広告主 味の素
業種 食品・飲料
媒体 ラジオCM
コピーライター 松元篤史
掲載年度 2009年
掲載ページ 120