私はヴィオラ 166 M:
テクニクスコンポーネント

N:
(ヴィオラ・女性)背丈およそ66cmヴァイオリンより一寸太目の私はヴィオラ

M:
ヴィオラのソロパート

N:
(ヴィオラ・女性)人の声に最も近い弦楽器で専門家の方達からは「オーケストラ全体の音色を左右する」なんて高く評価されている私ですが―どうも一般的には印象が薄いようで…・例えば、いまお聞かせしているこのメロディ。これはある名曲のヴィオラのパートですが、いつもオーケストラでは控え目な私のこと。さて、曲名おわかりになりますか?

M:
ゆっくりオーケストラがヴィオラのソロを包んでいく

N:
(ヴィオラ・女性)もうおわかりでしょう
ベートーベンの田園シンフォニーです

M:
オーケストラの合奏

N:
(ヴィオラ・女性)これだけ働いても、目立たない私。目だたないけどなくては困るオーケストラの世話女房、といった仇名がピッタリなのかもしれませんね。

N:
テクニクスはオーディオについてアンプがヴィオラの立場に似ていると考えています。カートリッジやスピーカーの持てる力を正確に引き出すために、アンプに強く要求されるのは自分自身から歪みを出さないこと。この人目を魅かなくとも厳しいテーマに取り組んで得たテクニクスの一つの到達点。それがパワーアンプ60A、フラットリアンプ70Aです。これらのアンプ60A、70Aのあまりに小さな歪みを測るためには、測定器自体の進歩を待たなければなりませんでした。とくに70Aではプリアンプの常識、トーンコントロールすらはずして、歪みの限界にチャレンジしました。

N:
再びヴィオラのソロパート

N:
(ヴィオラ・女性)派手にでしゃばらず、地味でも結果としては全体に尽くす、そんな生き方をこれからも大切にしたいと思うのです。

M:
テクニクス

NO.13919

広告主 松下電器産業
業種 家庭電器・AV機器・コンピュータ・OA機器・通信機器・ビジネス用品・電信電話サービス
媒体 ラジオCM
コピーライター 堀川晴晃 高橋俊明 中村賢
掲載年度 1977年
掲載ページ 232