松下電器産業・遠い未来のお話 60 S:伊丹十三のSF劇場 National
世界戦争が終わって長い年月がたち、
人類は再び縄文時代を迎えようとし
ている。獣や木の実をとり、土器を焼
き、竪穴式の住居に住む生活が再び
やってきた。
いましも一人の縄文人が穴の中に木
の実を入れて、春まで蓄えようとして
いる。してみれば、これは縄文時代の
冷蔵庫ではないか。
SE:石斧のカチリ
と、男の石斧が何かにカチリとあたっ
た。一体、何がつまっているのだ。
ムッ!
何とナショナルの
igが出てきたでは
ありませんか。プイプイ
コンセント!コンセント!コンセント!
男は声を限りに叫ぶのではありました
が、それは無理なのだよ。あと一万年
ばかり待ってごらん。きっと誰かが、電
気を発明してくれる。
ナショナルの
ig、これはもう大発明よ。

NO.13766

広告主 松下電器産業
受賞 特別賞
業種 家庭電器・AV機器・コンピュータ・OA機器・通信機器・ビジネス用品・電信電話サービス
媒体 TVCM
コピーライター 美堂恒男 妻鹿信彦 伊丹十三
掲載年度 1978年
掲載ページ 29