リレーコラムについて

吉田ユニ_下着?

こやま淳子

きのうは雑誌「ブレーン」の取材で、
久しぶりにカゼプロさんにお邪魔しました。

ワコールさんが新しい業態の店舗をつくろうとしている、
と、カゼプロさんから招集がかかったのは2012年の年末。
アートディレクターの吉田ユニちゃん、カゼプロさん、
そしてワコールの方々と一緒に、
「新しいカタチのインナーショップ」をゼロからつくっていきました。

1年以上かかり、この春、
ワコールAMPHIの新ブランドFULFRU(フルフル)が無事オープン。
詳しくはブレーン8月号(7月1日発売)の
企画書特集をぜひ見ていただきたいですが、
「北欧のくだもの屋さん」というコンセプト案を出した瞬間、
吉田ユニちゃんがサラサラッと書いた手書きのラフが、
ほとんどそのまま素敵な店舗になりました。
(あ、もちろんそこに至るまではいろいろいろいろ大変で、
カゼプロさんやユニちゃんや現場の方々の、
苦労のタマモノだと思います)

なかなか珍しいことなのですが、
2013年はこういうタイプのお仕事をもうひとついただきました。
都内某所に建設予定の新しい大型商業施設の
コンセプトづくりを手伝ってほしい、
というオーダーでした。

それは建築会社からの発注で、
商業施設の方々とのワークショップや、
建築家の方々のブレストに私ひとりが入り、
「こんな感じの施設がつくりたいんだけど」
というモヤモヤしたみなさんのイメージを
「つまりこういうこと?」
と、コトバに変えるお仕事です。

先方もそんな発注に慣れていないし、
私も初めてだったので、まさに手探り状態でしたが、
最後は「それだー!!」と
会議室が沸き立つようなコンセプトを出すことができ、
無事に商業施設へのプレゼンは終了。
具体的な施設計画に入るところで私の仕事は終わりました。

「僕ら、デザインはけっこう得意なんだけど、
コトバにするのが苦手なんで…」
そのとき建築会社の方に言われたことです。
建築家なんて憧れの職業だし、
ワークショップを聞いてるだけでワクワクするような
大きな大きなプロジェクトだったのに、
そんな風に自分の得意なことで役に立つことができるんだ。
と、私は終始コーフンしておりました。

鋭いキャッチコピーでシュートを決めるような仕事も楽しいけれど、
もっと後ろのポジションでゲームをつくっていく。
そんな仕事もコピーライターにはあるんですね。
サッカーよくわからないのに例えに使ってみましたが。
もちろん代理店にいたときも
何度か商品開発のお仕事はやらせていただきましたが、
それよりもっともっと現場の方々と顔をつきあわせてつくりあげる経験は、
とても勉強になったし、おもしろかったです。

ちなみにFULFRU(フルフル)は売上げ絶好調らしく、
それと関係あるのか、私のブログやホームページにも毎日のように
「フルフル」の検索ワードで訪れてくる人がいます。
自分のつくったネーミングが検索されているのは、なかなかうれしいもの。
それを確認したくて、こまめにアクセス解析を見ているのですが、
つい一昨日のこと。
「吉田ユニ 下着」という検索ワードが入っていました。
たぶんこれはフルフルのことで、
ユニちゃんの熱狂的すぎるファンの方とかではないと思います。

NO
年月日
名前
5680 2024.03.29 鶴香奈子 おあとがよろしいようで。
5679 2024.03.27 鶴香奈子 桜の季節ですね。
5678 2024.03.25 鶴香奈子 今の時代の「いいコピー」って何?
5677 2024.03.23 松村祐治 マルコムさん
5676 2024.03.22 松村祐治 赤岩さん
  • 年  月から   年  月まで